おはようございます。
地区作品展では、みなさんの作品を見せていただきました。どの作品も力作ぞろいで、個性豊かでした。そして、その作品を制作した生徒の皆さんの思いが伝わってきました。
そこできょうは、作品に込められた作者の想いと、それを鑑賞する人の受け止め方についてお話しします。今年の作品を例にお話しします。作品は、新島中学校以外の園児、児童、生徒の皆さんの作品を使わせていただきます。
(本ブログでは作品の写真は掲載しません)
最初の作品ですが、これは保育園児の作品で、「めいろゲーム」という作品です。
「こんな迷路があったらいいな、そしてお友達と一緒に遊びたいな・・・」そんな思いが込められているのだと思います。みなさんはどう思いますか。
この作品を、人生の迷路に迷ってその出口が見つからない人が見たらどうでしょうか。「きっと出口はあるよ、ちょっと視点を変えれば見えてくるよ。」そんな励ましのメッセージにも受け止められます。保育園児の作品が悩める人を救ってくれるかもしれませんね。
次に、これは小学生の児童の作品で、「ドリームアイランド 猫島」という作品です。 かわいいですね。猫が安心して楽しく暮らせそうな島ですね。レストランも病院もあります。まさに猫の天国です。作者はきっと猫好きな子なのでしょう。猫に幸せをという気持ちが伝わってきます。
ではこの作品を、目の前のやるべきことで精いっぱい、いつも時間に追われてゆとりをなくしている人が見たら、どう思うでしょう。「あ~、自分も猫になりたい」とか、「猫の島ではなくても、いつかは自分の理想とするところに住んでみたい」、とか「いつかは理想とする社会を築いていきたい」そういう未来への夢と希望を与えてくれそうです。
では、この作品を、コロナ禍にある今の大人が見たらどうでしょうか。「感染症の不安な気持ちはわかるが差別しちゃいけない、騒ぎ立ててもいけない。この魚を見習おうよ。自粛生活はつらいけど、収束するまでこの魚のようにじっと耐えようよ。」そんなメッセージを受け止めると思います。
最後に、高校生の作品です。「幾何学模様の織り成す美」という作品です。これは、抽象画ですので作者のメッセージを発するというよりも、見る人にその解釈をゆだねているようです。この抽象的な作品を見て、「自由にイメージを膨らませてください。そして何かを感じてくれて、少しでもお役に立てれば幸せです。」私はそんな作者の思いを感じました。
ここで一つ気を付けなければいけないことがあります。皆さんの中にもSNSを利用している人もいるでしょう。SNSの投稿作品も同じです。受け止め方が自由であるということは、時には、誤解を受けるような受け止め方もあります。だから、そうならないような配慮も必要です。これからもこのことに気を付けて素敵な作品を作っていってください。終わります。