2020年8月24日月曜日

始業式講話

 

令和2年8月24日

始業式講話

 

 生徒の皆さん、おはようございます。いつもと違って、短い夏休みでしたが、いかがお過ごしでしたか。健康観察も毎日続けてきたと思いますが、体調はいかがですか。まだまだ暑い日が続きますが、この2学期も新型コロナ感染症の状況がどのようになるかわかりませんが、今できることは何かを考え、そこに集中して乗り越えていきましょう。

 きょうのお話ですが、2学期の初めということで、この2学期に是非心掛けてほしいと思うことを、この円錐を使って3点お話しします。「何で円錐なの?」と思うかもしれませんが、聞いてくださいね。

 

 1点目は、思いやりの心をもって、自分の良さを伸ばしてほしいということです。

 円錐はご覧の通り、とんがった部分があります。これが円錐ならではの特徴であり、美しさです。このとんがった部分を人間に例えると、人はだれでも、これなら人には負けないもの、また、人と比べなくても、これなら自分は頑張れるというものを持っています。それが何かを見つけて、高く、高く、自分の能力を伸ばしていってほしいと思います。

 でも、とんがった部分は時には人を傷つけます。円錐を見てください。下に行くほど広がり安定していますね。この底の部分、丸くなっています。円錐の土台です。人間に例えると丸い心、つまり思いやりの心です。思いやりの心という土台があってこそ、自分の能力が生かされます。思いやりの心をもって、自分の良さを伸ばしていってください。


2点目は、調和のとれた生活をしてくださいということです。

調和とはバランスの取れたという意味です。円錐の側面を見てください。どこから見ても左右対称です。二等辺三角形に見えます。美しいですね。

私たちは常に呼吸しています。吸って、吐いて。息を吸う量と吐く量のバランスが取れているから苦しくないのです。同じように、頑張るだけではなく、十分に睡眠をとって休むこと、人を大切にするだけではなく自分も大切にすることです。このような調和のとれた生活により、心も体も安定します。そのことを円錐は教えてくれています。

 

3点目は、失敗を恐れず、失敗から学ぶことも大切にしてほしいということです。

円錐も時には転んでしまいます。円錐が横になってしまうと、円錐らしい美しさが失われてしまいます。円錐にとっては失敗です。

でも、見てください。円錐を横にしてみると、この頂点を中心に回転します。これが、円錐の隠れた特技です。でも、この特技は横にしてみない限り、つまり転んでしまうという失敗をしない限り、気が付かないことです。

では、これが何の役に立っているのかというお話ですが、転がしても元に戻ってくるという円錐の特徴を利用したものといえば、このキャップです。円錐のとんがった部分はカットしていますが、側面は円錐の一部です。テーブルの上で転がしても床に落ちないようなデザインになっています。他にも、様々なものにこの円錐の特徴が生かされています

これも、円錐が転ばなければ気が付かない特徴です。私たち人間も、もちろん失敗しないに越したことはありませんが、失敗を通して気づく自分の良さというものがあります。だからこそ、失敗を恐れず、何事にも挑戦してみてください。

では、この3点を心がけて、2学期の生活を充実させてください。終わります。

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