今週は全校朝礼から始まりました。今回のテーマは「プラごみについて考える」でした。現在の社会はプラスチックであふれています。どうすればプラごみを減らすことができるでしょうか。校長先生からは、1960年代のプラごみのなかった時代に良く使われていた「経木(きょうぎ)」の紹介がありました。未来の子どもたちが健やかに暮らせる環境を保持していきたいですね。
家庭にあるプラスチックの量です。とても多いです! |
校長先生は「経木(きょうぎ)」を使ってお昼ご飯のおにぎりを持ってきていました。 |
朝礼講話
生徒の皆さん、おはようございます。今日の朝礼では、「プラごみ問題」についてお話しします。プラごみ問題はいろいろありますが、海を汚してしまうこと、二酸化炭素の増加による自然災害については、皆さんにとっても身近な問題だと思います。もう一つ、プラごみの海外輸出(海外でごみ処理を委託する)という問題もあり、これは大きな問題ですが、時間の関係で割愛します。関心のある人はネットで調べてみてください。
このプラごみ問題を考える視点として、「温故知新」つまり、昔のことを振り返り、それをヒントに未来の在り方考えるという形で話を進めていきます。実際、1960年代、私が小学生の頃はプラごみがほとんどありませんでした。でも、けして昔はよかったという話ではなく、あのころの工夫を未来に活かせないかというお話です。
では、私が小学生の頃はどうだったかを紹介します。
まず、そもそもスーパー自体がなく、野菜は八百屋さんで、魚は魚屋さんで会計を済ませ、そのまま持参のカゴや袋にいれていました。当然レジもレジ袋もありませんでした。
つぎに、お肉やお魚はこのような板を薄くした紙のような素材、経木(きょうぎ)といいますが、これに包んでくれました。それをさらに新聞紙で包みました。
また、豆腐などの水ものですが、それぞれの家庭から鍋をもっていき、それに豆腐などをいれてもらいました。豆腐は豆腐屋さんが自転車で地域を回って売りに来てくれました。
もちろん、これらの工夫は現代にそのまま通用しません。でも、これらの昔の知恵を活かして、未来に向けて何か工夫はできないでしょうか。
まず、レジ自体をなくせないでしょうか。ICカードでスーパーマーケットに入場し、会計用の読み取りコードのついた商品をどんどん自分で持ってきた袋に入れます。最後、お店を出るとき、駅の改札のようにICカードで自動的に会計ができるようにします。これだと、レジに並ぶ必要もなく、当然レジ袋も必要なくなりますね。ICカードのチャージ不足だと、入場も退場もできない仕組みにすればいいと思います。
次に、経木のように紙や木の素材を活かすことも必要です。今実際にあるコーヒーショップでは紙の容器やストローが普及し始めています。また、二酸化炭素を排出しない新素材の開発もまたれるところです。
次に容器ですが、実際鍋をもって豆腐を買いに行くのは現実的ではありません。でも、容器を回収したり、再資源化できるものにし、プラごみとして捨てる必要のないものにすれば有効活用できます。ただしこれは、容器を洗う時の水や運ぶときの輸送で課題が残ります。
いかがですか。皆さんもプラごみ問題には、まだこれといった決定打はありませんが、みんなが意識していくことが大切です。身近に感じて考えてほしいと思います。
それでは最後に、この経木で包んだおにぎりを見てください。経木は、湿度を程よく保ち、殺菌効果もありますので、テイクアウト商品にも最適です。今日の給食のご飯はこれでいただきます。形が崩れてしまいましたね・・・