令和3年度 東京都新島村立新島中学校 入学式 式辞
本日は、新島村村長 青沼 邦和(あおぬま くにかず)様をはじめ、ご来賓、保護者・ご家族の皆様にご臨席いただき、第75回入学式を挙行できますこと、大変うれしく思います。本来であれば、多くのご来賓・ご家族の皆様方をお招きしての入学式でしたが、新型コロナウィルス感染予防のための措置ということで、ご容赦願います。一日も早い収束を願います。
中学校生活の3年間は大変短く感じられますが、この3年間は人の一生の中でも著しい成長を遂げる時期です。家庭と学校とが手を取り合いながら、お子様の成長を確かなものにしていきたいと思います。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
ここでみなさんのご入学にあたり、「助け合い、お互い様の精神で、これから始まる中学校生活を充実させてほしい」という話をします。
今、新島は春爛漫の時を迎え、動物や植物の命の息吹が感じられるようになりました。そして、その動物や植物たちは互いに助け合って命をつないでいます。
ちょっと5秒ほど息を止めてみてください。
1,2,3,4,5 はい、息をしてください。
息を止めた後の空気、新鮮ですね。この空気は主に新島の植物たちが出してくれた酸素です。おいしいですね。そして、今みなさんが出した二酸化炭素は、新島の植物にとってとても新鮮な空気となり、新島の緑を豊かにしてくれます。
この動物と植物の「助け合い」の関係は、私たち人間同士でも同じです。
例えば、あいさつです。「え、あいさつは誰でもできるのではないですか」と疑問を持つかもしれません。でも、あいさつは、鏡に向かって自分でするよりも、自分以外の人にしてもらいたいですよね。「おはよう」といえば、「おはよう」と返してくれる。こうやってあいさつし合うことで、お互い元気になれますね。
毎日の授業や学校生活も同じです。まだ、皆さんは成長の途中ですし、個人差もありますが、得意な部分でみんなの力になってください。そして、苦手なところは、助けてもらってもいいのです。でも、少しでも得意になれるよう努力していくことも必要です。
また、「自分には得意なものなんてないよ」と思っている人がいるかもしれません。それは、失敗を恐れず、何事にも挑戦してみることで得意なものが持てるものです。
そこで、皆さんにお願いです。学校は間違ってもいいところです。間違うという経験を通して、成長していきます。ですから、誰かの間違いを責めるのではなく、その人の気持ちに寄り添い、手を差し伸べることが大切です。このように温かい学級を創っていってください。
そうすれば、例えば授業中でも、間違いを恐れずに発言するなど、進んで勉強に取り組めるようになっていきます。ぜひ、心がけてください。
それでは、新入生の皆さんが、「助け合い、お互い様の精神」でこれから始まる中学校生活が充実したものとなるよう願い、入学式式辞とします。
ご入学おめでとうございます。
令和3年4月7日
東京都新島村立新島中学校
校長 石川 鋭一郎