令和2年度 新島村立新島中学校 卒業式式辞
本日は、新島村村長 青沼 邦和 様をはじめ、ご来賓、保護者・ご家族の皆さまにご臨席いただき、第74回卒業式を挙行できますこと、感謝の気持ちでいっぱいでざいます。
本来であれば、多くのご来賓、ご家族の皆様にご臨席いただきたいところですが、新型コロナウィルスの感染防止のための措置とさせていただきましたこと、ご容赦願います。一日も早く感染が収束することを願います。
この度、20名の卒業生がこの新島中学校を巣立ちます。この度の卒業生を含め、本校の卒業生の総数は3361名となります。きょうの佳き日を迎えられますのも、多くの方々のご支援のお陰と存じます。この場をお借りしまして、厚く御礼を申し上げます。
卒業生の皆さん。 「ご卒業おめでとうございます」
卒業生の皆さんが中学3年生となったこの一年間は、臨時休校とともに始まり、学校再開後も、多くの行事が中止となりました。日常の教育活動も制限されての中学校生活でした。本来であれば、運動会、音楽会、修学旅行などで活躍し、たくさんの思い出を残せたはずでしたが、その機会すらも奪われ、大変悔しい思いをしてきました。
一方で、不安に思うこともあるでしょう。その不安の正体は、いったい何でしょうか。おそらく、「人間関係づくり」だと思います。これから皆さんが進学する上級学校でいえば、「同級生や先輩とうまくやっていけるかな」、職場であれば、「同僚や上司とうまくやっていけるかな」ということではないかと思います。
仲良しの友達は、性格や価値観が似ている限定された人間関係です。そして、上の学校に進むほど、価値観の異なる人、留学生など国籍や文化が異なる人と出会うことになります。いろいろな人がいる中で、一緒に勉強することになります。
では、人間関係はどうするのでしょうか。先ほど言いましたように、学校は様々な人が一緒に勉強しているところです。 だから、ルールとマナーがあるのです。誰に対してもそれをきちんと守りましょう。
そして、人として何か一本筋を通しましょう。例えば、約束と時間は必ず守る、落ち込んでいる時でも笑顔で挨拶する、人の悪口や陰口は絶対に言わない、ということなどです。
そうすれば、絶対一人ぼっちにはなりません。
このことを意識し、行動していけば、焦って友達をつくろうとしなくても、価値観の異なる人も含めて、豊かな人間関係が育まれます。そして、卒業するころには、将来の夢に一歩近づくとともに、多くの親友にも恵まれると思います。
今お話ししたことは、皆さんが将来就職した時も同じです。職場は仕事をするところで、仕事をすることを一番の目的とし、仲間や派閥をつくることを一番の目的にしないようにしましょう。就職はまだ先のことかもしれませんが、覚えておいてくださいね。
令和3年3月19日
東京都新島村立新島中学校
校長 石川 鋭 一郎